【ハワイ旅行記④】レナーズ・ベーカリーでマサラダ食べた

4日目の朝はダイヤモンドヘッドに行った。朝6時に起きてランニングしながら、ダイヤモンドへ向かった。最初は気持ちよかったが、体が重く、途中で歩いた。宿から下回りで行ったが、上周りから行く方が近かったということを後で知った。5キロ以上は走った。それ以上かもしれない。

ダイヤモンドヘッドのハイキングは片道30分。景観はよかった。ランニングとハイキングで疲れたけれど、お金を5ドルしか持っていなかったので、ジュースも飲めず喉がカラカラに乾いた。帰りは一人2.5ドルの乗り合いバスで帰ろうかと思ったが、一人2.70ドルに値上がりしていて、金が足らず仕方なくまた走った。

ハワイの朝のランニングはシチュエーション的には最高だが、いかんせんハード過ぎた。片道5キロ、1時間のハイキングで帰りも5時間というのは私たちには無理だった。

上り坂は歩き、平坦な道に入ったので最後の力を振り絞る気持ちで走った。5ドルだけあったので、どこか商店があればコーラでも買おうと思って頑張った。

片側1車線の道路の右側の側道を走っていたら、反対側の歩道を犬が駆けていた。毛並みは良くなかったが野良犬ならそんなもんか。子犬のような老犬のような白っぽくてところどころ黒い斑点がある年齢不詳の犬だった。

駆けたり歩いたりして、少しの間道路を隔てて私たちと並走する形になった。一瞬目をはなし、また犬を見たら、次の瞬間、車にひかれて、死んだ。

犬が、車道に出て、あ、と思い、たしか私は一瞬目をそらしたと思う。そらさなかったかもしれない。記憶が飛んでる。でも、次の瞬間は直視した。車の左前輪に犬が巻き込まれ、潰れて、死んだ。

「パン!」という音が鳴った。何と何が当たってそのような音がなったのかわからない。どんでもぐちゃでもどんでもなく、パンだった。

家人はその瞬間を見ていなかったが、後で聞いたら、パンク音かと思ったと言っていた。私はその瞬間を見てしまったので、絶句してしまった。はじめて見た。

私たちはすぐに走るのを止めた。犬が死んでるのに、ジョギングしている場合じゃない。

血や内臓などは見えなかった。体が切り離されてもいなかった。犬は3秒ほど生きていたと思う。できれば即死であってほしいと思った。痛みは感じなかったらいい。轢かれてパンとなった後、道路に横たわっていた犬は、潜望鏡みたいに首から上だけ、立っていた。動いていたかどうかは忘れた。数秒前まで元気に駆けていたので、轢かれても何が起きたかわからずに首だけはもたげて、現状を把握しようとしたのかもしれない。

その後はピクリともしないで完全に斃れた。

犬を轢いた車は20メートルほど走って路肩にとまった。後続車はまばらで、対向車もまばらだった。後続車は道路の亡骸をさけ、そのまま何台も走っていった。

運転席から若い女性がスマホを耳にあてて、車外に出てきた。親かボーイフレンドかフレンドに電話しているのだろうか。それとも警察か。

泣いていた。

私たちはどうしたものかその場で何秒か止まっていたが、何も言わず歩きだした。すると事故車の後ろのほうから、ゆるやかな坂を上ってくる自転車があった。半袖短パンの白人のおじさんだ。

ゆるい坂を立ちこぎで登り切ったとたんに、目の前に亡骸があり、前方を見ると女性が泣いている。男性は路肩に自転車を止めて、女性の横にたち、直ぐに道路に出て、犬のしっぽをつかんで手前側に引き寄せた。少し雑草が生えている植え込みのようなところに。私たちは20メートルほど離れたところからそれを見ていた。

男性は、女性にイッツオーケイと言っていた。女性は泣き崩れた。

そのあと、1時間ほどトボトボと歩いて宿についた。犬のことは考えないようにしたが、パンという音は衝撃的に耳に残った。考えないようにしたし、思い出さないようにもした。犬の死を口に出さないようにもした。

昼前にまた宿の近くのビーチで泳ぎ、自転車でセーフウェイまで行って食料などを買った。近くのレナーズ・ベーカリーでマサラダを食べた。味は覚えてない。

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