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「あおな」で牛カツを食べたあとに「櫻坂」で中華そばを食べた@渋谷

その他

昨日は午後五時に牛カツのもと村に行こうとしたら、店外に長蛇の列ができていて入店をあきらめた。寒い中で長時間待つ気にはなれなかった。

そのまま明治通り沿いを少し歩くと「あおな」という牛カツ屋があったので、そこに入店した。

もと村をあきらめてあおなに流れてくる客は結構多そうだ。

牛カツは、「あ」と「お」と「な」の3つのメニューがあった。

「あ」が国産牛で、「お」が黒毛和牛で、「な」が霜降り黒毛和牛だった。

「お」を頼んだ。1,480円。

牛カツとサラダとスープのセットだった。米は白米と五穀米から選べたので、五穀米にした。

牛カツにわさびをつけ、油塩、醤油、岩塩の3つをお好みでつけて食べるのがおすすめと店員に言われた。

正直言って、いまいちだった。

牛カツは、スライスした肉なので、一切れ一切れが薄いのは仕方ないのだけれど、薄いカツを食べたときに正直言ってあまり牛の味というか風味がしなくて、拍子抜けした。

よく噛んで味わおうとしたが、それでもまったく牛のうまみが鼻に抜けなくて、どうしたものだろうと思ってしまった。

もと村ならば違うのだろうか。それとも牛カツとはそういうものだろうか。

先日東急でとんかつを買って食べたとき、同じように豚肉の風味が弱くて、まずいとんかつが世の中に存在しているのかと逆に驚いた。数日後に外食でとんかつを食べたときは、しっかりとした豚の味がするとんかつを食べて、やはり素材の質は大事だと思った。

今度もと村に行ってあおなの牛カツと食べ比べしてみたい。新宿店の方が空いているらしいので、平日の夜に新宿に行ってみよう。

その後街をふらつき、7時頃に腹が減った。いや実際は減ってはいなかったのだけれど、あおなの牛カツが物足りなかったので、ラーメンでも食べようと思った。

以前菊池から聞いた、渋谷のラーメンベスト3を思い出し、現在地点から一番近くにあった「櫻坂」という中華そばの店に行った。菊池のランキングによると第3位。

ひと月ほど前に櫻坂に行こうと思って食べログで営業時間を調べ、やっていることを確認してから店を訪れたときは、営業時間内であるのにも関わらず店が閉まっていた。どうもスープが終わったら、その日の営業は終いになるらしい。

今日はどうかなと不安になりながらも櫻坂のある小路をのぞいたら、店の看板に電飾がともっていて安堵した。

土曜の午後7時過ぎというのは世間的にはラーメンタイムじゃないらしく、店内はがら空きで、先客は3人ぐらいしかいなかった。小汚いおじさんと、若いカップル。正直言って、若いカップルと席を並べてラーメンを食べたくなかったので、小汚いおじさんの近くに座った。

若いカップルの女性の方が、あまり労働に向いていないらしく、派遣でつとめてもすぐに精神を病んで体重激減で退職を繰り返し、今度もまたどこそこの会社の面接があるが、面接のことを考えるだけで食が細くなり、どうも自分は精神的に脆いというようなことを男性に相談していた。男性はそんな労働弱者のことなど全く分からないという感じで、ひたすらに気のない一般論ばかり繰り返していた。言外に働かない人は人生の落伍者だみたいなニュアンスを出していて、浅薄な低能野郎だと思った。

小汚いおじさんは小汚いまま小汚い服装で小汚くラーメンを待っていた。

なぜか小汚いおじさんよりも先に僕の方にラーメンが着て、小汚いおじさんに悪いなと思いながらも、「味玉中華そば」850円をお先にいただいた。すぐにおじさんのもとにも注文品が来たが、おじさんはつけ麺だったらしく、だからオーダーが前後したのかもしれない。小汚いおじさんは文句ひとついうことなかった。初見でこの小汚いおじさんは学のある一角の人間であることが伺えた。着ているダウンジャケットが高そうだったし、メガネも高そうだった。小汚いふりをして小さな会社の社長をしているに違いない。

店主がまた小汚かった。髭面。

しかし言葉遣いや身のこなしや客への配慮など、一級品のラーメンマンだいうことが初手から知れた。気働きのできる大人物であることは隣の馬鹿カップルの男性以外の全人類が瞬時に気づくことができたはずだ。小汚いおじさんともども人を見た目で判断してはいけない。

中華そばは絶品だった。美食家の菊池が渋谷ラーメンベスト3に選ぶだけのことはある。

魚介醤油ラーメンといえばいいのだろうか。煮干しだかなんだかわからないが、魚の風味が濃厚に鼻を突き、口内と言わず脳内と言わず体内と言わず全身にうまみが充満し、まるで打ち上げられた1万匹の魚の死がいの中に放り出されたようなような気分になった。髭面のラーメンマンが丹精を込めて拵えた秘伝のスープをレンゲで2度、3度と飲み、太麺をすすった。麺もまた美味だった。とろみのあるスープが麺にまとわりつく感じが食欲を刺激した。

味玉、チャーシュー、ネギ、メンマ、もやしも、美味く、最適な分量だった。髭面のラーメンマンが長い歳月をかけて生み出した完璧な中華そばだった。

食後、隣の馬鹿な男性とか弱い女性が食べ終わっているにもかかわらず、ぺちゃくちゃしゃべっていた。ラーメンマンはそれに怒るでもなく、退店を求めるでもなく、キッチンから出てきて入り口近くの冷水器から冷水をカップにつぎ、馬鹿と女性、小汚いおじさんと、僕に水を給仕してくれた。こういう気働きのできる人はどんな仕事をしても成功を収めるに違いない。

牛カツあおな:★★☆☆☆

櫻坂:★★★★★

 

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