仕事への復讐

「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」というがけだしその通りだと思う。

僕の場合は、「経営者憎けりゃワイシャツまで憎い」といえる。あるいは、「使用者憎けりゃ革靴まで憎い」し、

「上司憎けりゃスーツまで憎い」。「面接官憎けりゃネクタイまで憎い」。要するに全員大っ嫌い! もう、ぷんぷんだ。

というか、彼ら自身や彼等のコスチュームが憎いというより、仕事に関わる全てを呪詛している。

僕が身につけているスーツ、革靴、ワイシャツ、肌着、ビジネスバッグ、すべてが憎い。切り刻んで燃やしてしまいたい。裸で出勤したい!

嫌いなものには金をかけられない。だから僕の身なりは、安っぽい品物で固められている。昇進しないわけだ。仕事ができないわけだ。風采が上がらないわけだ。受付嬢に気にいられないわけだ。

受付嬢など存在しない会社で保険の営業をあしらう役を仰せつかるわけだ。

でもだからと言って高価なものを買いたいとは思わない。ポリシーを曲げてまで受付嬢に優しくされたいなどとは思わない。くそ、受付嬢はどこにいるんだ!

仕事に関わる全てが憎い。

これが登山やフットサルや趣味の領域ならば話は別だ。少し無理をしてでもいいものが欲しい。無駄に小物を買いそろえる。それが楽しいから。

仕事を呪った結果、僕のワイシャツコレクションは安物で占められることになる。

いつも大型スーパーで安売り商品を買っていた。最近、Amazonで買った。5枚で5,000円弱だった。いい買い物をした。

品質は劣悪と言える。生地が薄く、僕の3枚980円の肌着が透けて見える。でもそれで良い。夏は涼やかだ。糸のほつれがひどい。1枚につき4カ所ぐらい、糸が飛び出ている。でもそれで良い。

ハサミで切れば問題ない。

安物を買うことが、仕事に対する僕からの意趣返しだ。

次は革靴だ。夏はとにかく足元が蒸し暑い。非人道的な靴だ。一足1000円ぐらいのものを買いたい。