『流星ひとつ』

昼休み

神保町の書泉グランデで沢木耕太郎『流星ひとつ』を買った。

30数年前に書きあげられたものの、著者の意向により封印された作品。

このたび、「緊急」に出版された。版元は新潮社。

31歳の沢木と、28歳の引退後間もない藤の会話だけで構成されている(カッコの文だけで、地の文がない)。

 

藤圭子が投身した後、中森明夫氏がこの幻の作品の存在に触れ、刊行を切望しているツイートを読んで、私も興味を持った。一方で、沢木は決してこの幻の作品を世に出さないだろうなという気もした。わけあって封印した原稿を、取材対象者の死後に、自分の独断で世に出すことは、彼の「美学」に反するような気がしたからだ。

 

購入後すぐに「あとがき」だけを読んだ。

そこには、なぜ彼が当時この原稿を発表しなかったのか、また、なぜ今回このタイミングで発表することにしたのかが書かれていたが、それはまた別の話だ。

 

今日の昼飯は、なか卯の牛丼だった。

 

 

「何もなかった、あたしの頂上には何もなかった」――1979年秋。歌を捨てる決意をした美しき歌姫・藤圭子に、沢木耕太郎がインタヴューを試みた。その肉声は、聞き手と語り手の「会話」だけで紡がれる、まったく新しいノンフィクションに結実した。だが――。一度は封印された作品が、33年の時を隔てていま、新たによみがえる。

 

 

流星ひとつ

流星ひとつ