27歳男、リーマンショック後にエアー出勤をする⑪

旅は、それとは知らずにいつの間にか始まっていて、また同じように知らぬ間に終わっているものだというようなことをジョン・スタインベックが言っていたのを思い出した。

勤めていた会社を昨年末に辞めて、1月からエアー出社をはじめたのがこの旅の始まりだった。しかし本当の旅の始まりはもっと前だったように思う。始まりは最初の会社を辞めて鎌倉に桜を見に行ったあの遠い春の午後だったような気がする。新卒で入った会社を数日で辞めて、その後数回転職を繰り返した。そのたびに就職活動を行っている。私の就職活動記録は次の通りだ。

・第1就活期:大学4年次
・第2就活期:2005年5月から10月(9月にタイ旅行に出かける)
・第3就活期:2007年11月から12月
・第4就活期:2008年3月から8月(4,5月は出版社でアルバイト)
・第5就活期:2009年1月から現在

確かにこの旅は2009年1月に始まったが、私の転職遍歴は新卒で入った会社を数日で辞めた時から始まっていた。そしてその旅は現在進行形で続いている。そしておそらく、旅は今後も続くだろう。なせなら、私は安住の地を求めない旅人だからだ。そしてそれは同時に旅の終わりを自分では決められないことを意味する。ある日気づかぬうちに旅が終わっていた、ということはあるいはあるかもしれない。しかし特定の日に、特定の場所で、特定の瞬間に旅を終わらすことはできないように思う。
しかし旅を区切ることはできる。例えば職場ごとに区分けできる。就活期間と新しい職場での就業を1つの小旅行と捉えられる。今は、5つ目の小旅行中。場所は、横浜・桜木町・伊勢佐木町・関内エリア。私が平日にスーツを着てさまよっている町。
しかし先日その小旅行は、終わった。
それは自分の意思で終えた。繰り返すが、それは旅自体を終えたというわけではない。一つの小さな小さな区切りをつけたにすぎない。
旅は続く。