初出社


今日は初出社。意外に緊張しなかった。
1月に正社員としてC社に入社し(3月に退社)、4月にアルバイトでN社に入社しており(6月に退社)、俺にとっては今年3回目の「初出社」。そう毎回緊張してらんない。
とはいうものの、初日と言うことでいろいろクリアしなければならないこともあるわけで。特に初日の挨拶はヤだね。朝礼でみんなの前に立ち、自己紹介と意気込みなどを述べなければならない。これが一番憂鬱だね。でもそこは俺だね。経験豊かな俺だね。事前に挨拶は考えてある。しかも7ヶ月前に。C社で使った挨拶文がPCに保存してあったからこれをちょこっと加工して流用した。こんな感じだ。
「おはようございます! 本日入社致しました○○です。以前は、出版社や調査会社で働いていました。外食産業で働くのは初めてですので、はじめのうちは分からないこともたくさんありご迷惑をお掛けするかもしれませんが、1日でも早く仕事を覚えられるよう一所懸命がんばりますので、よろしくね☆」
ね? ☆が好印象でしょう?
しかし残念ながらこの挨拶文は不要だった。朝礼やミーティングなどなかった。採用面接を担当してくれたUさんと一緒に、先輩社員・上司・役員に一人ずつ挨拶するというスタイルだったからだ。すこし拍子抜けしたが、内心はほっとした。

始業後、部長から「今日は特に何もやることがないので課長の横について仕事を見てて」と言われたから、見た。ひたすら見た。最初のうちは気になったポイントなどをノートに書き留めていたが、途中でN課長が、「いや、ノートはとらなくていいですよ。あんまり意味ないから」と言ったから、アホ面を浮かべて課長の仕事を観察した。昼休みまでの3時間、ずっと無言で課長の仕事振りを見ていた。見た。きつかった。何もやらずに3時間ずっと人の業務を観察し続けることがこんなに苦痛だとは思わなかった。
課長は、気の聞いたジョークなどを織り交ぜながら業務説明をすべきであるのにそれを怠って一人で黙々と働き続けた。これには驚愕した。ちょっとはこっち向けよ。何か言えよ。
途中、何度か寝入りそうになった。初日ということで気が張っていたはずなのに、いきなり放置されてしまい、気持ちは完全に弛緩した。流石に舟を漕ぐのはまずいのでデスクの上にあった「会社案内」を読み込んだり、指の関節を鳴らしたり、ソックスを上げたり下げたりするなどして何とか午前の業務をうっちゃった。
午後も引き続き放置された。見かねた女性社員が、「何もしないって、つらいでしょう?」と慈悲深い言葉を掛けてくれた。13時半から終業時間である18時半までの5時間は本当に苦しかった。ほとんど半狂乱になった。どうやら、課長の目には俺の姿がまったく見えなかったようだ。仕事を教える気などないようだった。
俺は帰るまでに「会社案内(全8ページ)」を10回ほど読み返した。

何もしなかったわりには、帰宅してから激烈な疲労感に襲われた。ブログを書くのもつらい。やはり何回経験しても「初出社」はきつい。心身に与えるダメージは計り知れない。
今後はできる限り「初出社」しないような人間になりたい。